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​外観検査

外観検査とは

1.はじめに

 

製品や部品の品質を守るために大事なことは、仕様通りに作られているという他に、傷や異物混入などの不具合がないということです。そのために、仕様通りかどうかは、機能検査で確認します。一方、傷や異物混入の確認する方法が、外観検査です。

外観検査で確認する項目は、製造業界ごと、その製造業界の中でも製作している製品・部品ごとに、皆違っているため、外観検査の方法も膨大なものです。さらに、現在のように大量生産が前提となっている製造現場では、人の手で一つ一つ検査することはできません。

そのために、製造現場で必要なことは、機械で検査する手法になります。これから、外観検査する方法について紹介します。

また、外観検査装置をラインに追加して、

  • 省力化、省人化してコストダウンしたい

  • 生産性アップして売上を上げたい

  • 人的ミスを減らして品質価値を高めたい

  • どのメーカーの装置、ロボットを使えば効率的かわからない

場合は、関東最大級のロボットSIer、日本サポートシステムまでお問い合わせください。1)

2.外観検査とは

(1) 外観検査

図1に外観検査のイメージ図を紹介します。

目視外観検査

外観検査とは、部品や製品の品質を維持・保証するために外観をチェックする検査です。

主に部品や製品の表面に付着した異物や汚れ、傷、バリ、欠け、変形などの外観上の欠陥を確認し、良否判定を行います。

外観検査は、業界や製品を問わず実施される人間の五感の一つ、「目」による「目視検査」が主流です。目で不足であれば、ルーペや顕微鏡を使って検査します。2)

(2) 外観検査の分類

外観検査の項目と内容を、製作段階ごとに分類してみましょう。

◆ 製作段階の検査(仕様・形状・構造など)

  • 仕様図面形状との差・変形・欠損

  • 組立・組み合わせの差・位置ずれ

  • 図面寸法との差

  • 使用色・色調の差、変色や色ムラ

  • 印刷指定(文字・位置など)との差

◆ 表面処理後の検査

  • 表面の見栄え・感触(凹凸、シワ、ムラ、クモリ、異触感)

  • 表面にできた傷や擦れ

  • 付着物、汚れやチリ、異物などの付着

◆ 製品組み立て後の検査

  • 仕上がりの程度、バリや突起、欠け、加工跡 3)

(3) 外観検査の目的

外観検査の目的について、イメージを図2で紹介します。

外観検査を初めとした製品に対する検査は、図2で表している順序で検査結果が調査され、不良品の根本原因と対策を決定し、品質を確保することが製品検査の目的です。

目視外観検査
  • 外観検査は、部品・製品の品質が規格値にあっているかどうかを判定する製造工程の1つで、部品や製品の不良品が出ないようにするために行われます。

  • もう一つの外観検査の目的は、不良があればその原因を解明し、以後そのような不良が発生しないように対策をとることです。

  • 検査工程で見つけられた不良と原因は、設計と製造に伝達され、同様な不良が起きないように、品質が確保された製品を製造するためのデータとして蓄積されます。4)

 

(4) 外観検査で重要なこと

  • 外観検査で重要なことは、事前に検査基準を明確にしておくことです。外観検査のような目視検査は、判断基準が曖昧になりやすいため、検査員ごとに違う結果が出ることもあります。

  • そのために、仕様書・検査基準書のような文字と写真だけではなく、合格・不合格の判断が目で見てわかるような基準「限度見本」「不良見本」「標準見本」を使います。

  • また、傷や異物などの形状を面積かした基準ゲージ「ドットゲージ」で、合格・不合格の判定基準を明確にします。このような人の感性によらない判定ツールが、生産現場では利用されています。5)

3.外観検査で検出できる欠陥の種類

外観検査で検出しなければならない欠陥の種類を、業種・製品ごとにどのようなものがあるかを、表1で紹介しましょう。6)

目視外観検査
目視外観検査

(「表1 外観検査の対象となる製品・部品の欠陥例」より筆者作成)

 

1)2)3)4)5)6) 日本サポートシステム株式会社.おしえてJSS 画像処理に関する記事.外観検査装置で検出できる欠陥の種類やおすすめメーカー5選,https://jss1.jp/column/column_018/,(参照2022-12-19)

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